管理部門の年収が最も高い企業はブリヂストン、「管理部門の年収が高い企業ランキング」より

グローバルウェイは2019年1月4日、「管理部門の年収が高い企業ランキング」を発表した。同社が運営している企業口コミサイト「キャリコネ」会員による投稿情報を基に算出したランキングで、上位10企業の企業名と平均年収は表1の通り。



※株式会社グローバルウェイ調べ


上位10社の年収に関して、キャリコネ会員から以下のようなコメントが得られた。まず1位のブリヂストンについては「管理職になれば、1000万円はもらえる。査定制度は個人の実績よりも部門評価と直結しているので、成果の出にくい部門にいるとなかなかプラス査定はつかない」(財務/30代後半男性/年収600万円/2017年度)。「良くも悪くも安定した給与だと思う。特に賞与は業績と直接連動するような給与体系をとっていないため、不況時でもある程度もらえるし、逆に過去最高益を記録してもそこまでもらえるわけでもない。なお、査定で高評価を得られればそれなりの追加賞与がもらえるため、全体として不満はない」(管理関連職/20代後半男性/年収550万円/2015年度)と、おおむね満足している様子がうかがえる。


2位のEY新日本有限責任監査法人に関しては「(年収に関して)とても満足。(福利厚生に関して)それなりに充実しています。カフェテリアプランで年間3万円まで使用でき、旅行や健康グッズ、スポーツクラブなどに利用できます」(その他人事・総務・法務関連職/40代前半女性/年収685万円/2016年度)と評価する声がある一方で、「福利厚生には基本期待できないと考えたほうがよく、退職金の水準も低い。そのぶん基本給に含まれている、という建付けだろうと思う」(その他事務(財務・会計・経理)/40代前半男性/年収920万円/2017年度)と、福利厚生や退職金心配が残るとするコメントがあった。


3位の本田技研工業では「独身の間は独身寮があり、安い賃料で住めるため可処分所得は高いと思われる。ただし、自己都合で独身寮を出てマンションを借りようとすると補助が手薄くなる。会社都合の転勤扱いなら非常に手厚い補助があり、都内でも安く住める」(経理/20代前半男性/年収500万円/2017年度)と、住宅補助を評価するコメントがあった。一方で、「ホンダという会社はいい意味でも悪い意味でも平等主義・共同体意識の高い職場。総合職・一般職というくくりがなく、報酬も同世代では大きな差がつかないような制度設計となっている。また、査定制度については360度評価ではなく、上司からの一方通行の評価となる」(会計/30代前半男性/年収650万円/2009年度)と、良くも悪くも平等であり、評価制度も前時代的と指摘する声が挙がっていた。


4位のトヨタ自動車については「もともとのベースが高く、さらに昇給によって自分が希望する報酬額に達することになると思います。報酬額に関して不満があると言っていた人は、周りを見ても特にいませんでした。査定方法についても、自分は特に不満はありませんでした」(法務/30代後半男性/年収400万円/2010年度)と、十分満足しており、特に不満はないというコメントがあった。ただし「報酬については、メーカーとしてはトップクラスであると思います。査定は直属の上司の判断になるため、配属次第。運によるところがあります。ベアも毎年あるので昇給のスピードも早い」(経理/30代前半男性/年収860万円/2017年度)配属や上司によって査定が変わることを指摘する意見があった。


5位のパナソニックは、「入社直後から若いうちは比較的順調に年収が上がっていきます。ある一定のところで、年収がさらに上がる人とそうでない人に分かれるように感じます。人により非常に残業時間が長くなる人もいるので、そういった人は残業手当としてかなりの額がプラスされます。全体的には給与の待遇は良いほうだと思います」(人事/20代後半男性/年収550万円/2012年度)と、給与は良い方ではあるが、ある一定の額に達すると、それ以上上がっていく従業員とそうでない従業員に分かれるようだ。そして、「大卒で7年目を目処に最初のランクアップの機会が選抜によって実施され、昇進すると大きく上がる。近年では毎年のように賞与条件が改編され、事業部の業績や個人の実績に重点を置くような仕掛けに移行している」(購買・資材/30代前半男性/年収620万円/2015年度)事業部や個人の実績に応じた評価制度に移行しつつあるという声もあった。


6位の日立製作所については、「総合職はS0(役員)~S8の等級に分かれる。大卒社員は基本的に入社3年目でS7に上がり、基本給が23万円程度になる。その後の昇給は年3000~5000円程度。等級が上がると3万円ほど上がる。大卒6年目でS6になれば基本給は27万円程度。さらに残業代と各種手当が付く。査定は半期に一度の面談。それによってボーナスの金額が若干上下する」(経理/20代後半男性/年収600万円/2011年度)と、社内の等級と基本給がほとんど比例するように制度設計ができているようだが、ボーナスについては面談で決まるあいまいさも残っていることを指摘するコメントがあった。


7位は東芝で、「現在の報酬に不満はない。金融業と比べると安いと思うこともあるが、仕事の性質や量などを考れば妥当と考える。査定に関しては、しっかりと自分の仕事に見合った評価を受けていると思うので、不満はない」と、他業種と比べると金額は安いが、仕事内容を考えれば妥当である、査定にも不満はないというコメントがあった。


8位のNECについては、「給与面では半期毎に上司との面談があり、その場での自己達成アピールが評価に加えられるので、成果を出せば出しただけ報われる」(管理関連職/40代前半男性/年収550万円/2012年度)と、成果を評価する制度を好ましく思っているというコメントがあった。


9位は日産自動車だった。「若い時は正直に言って厳しい。ただ、管理職になれば、給与は大幅に上がる。若いうちにいかに耐えられるかが勝負」(経理/20代後半男性/年収399万円/2010年度)と、管理職になれば満足できる給与を得られるというコメントがあった。


10位の富士通については、「ほかの電機メーカーと比べて大きな差があるわけではなく、報酬は平均的。激務な環境よりはほどほどにという人には向いているかもしれない」(財務/20代後半男性/年収550万円/2011年度)と、給与が特別高いわけではないが、激務でもないと評価するコメントがあった。


今回の調査対象は、「日経業界地図 2018年版(日本経済新聞出版社)」に記載があり、期間中に職種「管理部門」の会員から「キャリコネ」に給与明細投稿が10件以上あった企業。調査期間は2015年4月1日~2018年3月31日。

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