財務・経理担当者の4割以上が不正に直面!? 「告発するのも辛い」の声も

4割以上が不正に直面したことがある、非メーカーでは5割以上
まずは、これまでの事実として『不正行為に直面したことはありますか?』と質問しました。すると、4割以上が「はい」という回答。業界別でみるとメーカーで13%なのに対し、非メーカーでは54%となっています。不正の行われやすさには業界による違いが大きいことがうかがえます。また、「はい」の中でも実際に「被害に遭った」(22%)がもっとも多く、財務、経理担当者の4人に1人が、業務の中で実際に被害を受けたことがある結果となりました。
不正行為発見の相談は「急いで上司へ」が4割
次に、不正行為を見つけた場合の行動について回答してもらいました。もっとも多かったのは「証拠を集める前に急いで信頼できる上司に相談する」の39%。「証拠を集めてから信頼できる上司に相談する」(25%)、「証拠を集めてから社内の内部通報(告発)窓口に知らせる」(17%)が続きます。「報復が怖いので特に何もしない」も6%ありますが、全体の9割が、相談や通報をするという結果になっています。内部通報の重要性が認識されていると考えてよいでしょう。
約9割で不正行為チェックの仕組みがあるが、「機能していない」が2割以上
企業の不正では、内部通報制度があっても機能していなかったことが原因で、外部通報せざるを得なかったというケースもあります。ここでは、不正行為をチェックする仕組みの有無と機能状況を答えてもらいました。機能の有無でみると、全体の9割で仕組みが存在しています。しかし「ある程度機能している」が58%、「かなり機能している」が6%に対し、「ほとんど機能していない」という答えが25%となり、4社に1社で不正行為のチェック機能が形骸化している実態がわかりました。
最後に、現場の財務、経理担当者が不正行為についてどのようにとらえているのか、自由記述で集まった意見を紹介します。
【報復されるかも?】
- 報復が怖いイメージがある。(従業員数:300名未満、メーカー)
- 告発するのも辛い。(従業員数:300名未満、サービス)
【組織がからむ不正について】
- 会社ぐるみだと厄介だと思います。(従業員数:300名未満、メーカー)
- 不正行為は関与者がエスカレートする恐れもあるので、証拠と関与者の特定を優先するようにしている。日本版司法取引が導入され、とかげの尻尾切りになるのも問題だと感じているが会社の関与まで踏み込むのも恐ろしい話である。(従業員数:300~1000名未満、サービス)
【不正行為をなくすには】
- 経理に限らず社内に蔓延する「事なかれ主義」が最大の障壁。(従業員数:1000名以上、サービス)
- 調達購買部門と一緒で、定期的な人員交替が必要な部署。(従業員数:300名未満、メーカー)
【調査概要】 アンケート名称:「不正行為」に対する意識調査
調査主体:PRO-Q編集部(ProFuture株式会社)
調査期間:2019年2月25日~3月25日
調査媒体:アンケートメディア 財務・経理PRO-Q
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