昨今、繁忙期を迎える経理部門における人材不足は依然として課題に挙がりがちですが、経理システム導入やアウトソーシングなど作業効率化が進む企業も少なくありません。派遣やアルバイトなどの非正規雇用のリソースは経理部門では重要な戦力となっていましたが、変化の兆しがみえはじめています。今回は「経理部の非正規雇用社員の動向」に関するアンケートを実施しました。調査期間は2020年2月10日〜3月2日です。

多くの会社での非正規用社員の人数動向は「5名以下」が多勢

最初に、「あなたの会社の経理部門の非正規用社員の人数動向について教えてください」と現状を質問しました。

回答数1位は、「5名以下」の64％となり、「5～10名」21％、「11～50名」11％、「51～100名」４％という回答結果でした。

この結果から、アンケートで回答いただいた企業の経理部門の非正規用社員の人数は「5名以下」が多いことがわかります。11〜100名以下の回答となる、「11～50名」と「51～100名」の合計が全体数の15％となりますので、複数の支店や支社も含んだ人数として考えるなら、この回答結果だけでも、多くの非正規用社員が正社員と一緒に企業の経理部門を支えていることがわかります。

「増加している」という回答が4割。経理部員の非正規雇用社員を増やしている。

つぎに、「貴社において、直近3年の範囲における「経理部員の非正規雇用社員」の増減を教えてください。」と質問をしました。

すると、最多だった回答は、「変化していない」の47％、つづいて「定常的に増加している」が21％、「一部期間のみ（決算期、繁忙期などにおいて）増員している」19％、「減少している」13％とう回答結果でした。

「定常的に増加している」が21％、「一部期間のみ（決算期、繁忙期などにおいて）増員している」19％を合計すると全体の4割となります。「変化していない」47％が全体の約5割になりますので。この状況から、直近3年の範囲における「経理部員の非正規雇用社員」の増減は増えており、経理部員が「純増」している企業もありますし、正社員と置き換わっている現象も考えることができます。

それでは、一体、直近3年の範囲における「経理部員の非正規雇用社員」の増減幅はどうなっているのでしょうか？

経理部員の非正規雇用社員の増減幅は、「1～2人」が最多

続いて、「貴社において、直近3年の範囲における「非正規雇用社員」の増減幅を教えてください。」と質問しました。

回答数1位が「1～2人」の45％、2位が「0人」が36％、つづいて「3～5人」9％、「6～10人」6％、最後に「11～15人」と「20人以上」の2％という結果でした。
このことから、多くの企業で直近3年の範囲における「非正規雇用社員」の増減幅は「1～2人」となり、人材が流動していることがわかります。

最後に「経理部の非正規雇用社員数の増減は、今後どのように推移していくと思われますか？（例：AIツール等の台頭で減ると思う）アナタのお考えをご自由にお書きください。」とし、皆さまからコメントをいただきました。一部抜粋してご紹介します。

【非正規雇用社員は増える】

• 経理部門に非正規社員を採用したいことがないが、AI、RPA化が進んでいくとしても、作業、チェックは最低限必要だと思うので、非正規社員の活用も広がると思われる。
• 正社員を増やしたくないので増えると思う







【非正規雇用社員は減る】

• AIツールの活用により減の方向で進めている。また、現業部門と経理部の業務切り分けを検証し、業務の均一化に取り組んでいる。
• AIツールで減ると思う







【そのまま】

• 経理大切ですよ。
• 結局同じ人数が必要と思う

　　　 　　　

【調査概要】 アンケート名称：「経理部の非正規雇用社員の人員動向」に関するアンケート
調査主体：PRO-Q編集部（ProFuture株式会社）
調査期間：2019年2月20日～3月2日
調査媒体：アンケートメディア 財務・経理PRO-Q
※本レポート内容は、会員の皆様の活動に役立てるために引用、参照をいただけます。その場合、下記要項にてお願いいたします。
１）出典の明記：「アンケートメディア 財務・経理PRO-Q（ProFuture株式会社）」
２）当ページのURL記載、またはリンク設定
３）PRO-Q運営事務局へのご連絡
※本レポート内容は、会員の皆様の活動に役立てるために引用、参照をいただけます。その場合、下記要項にてお願いいたします。
・会社名、部署・役職、氏名、連絡先
・引用先名称（URL）
・目的
・Eメール：support@pro-q.jp