飲食店経営者に聞いた「ITツールの導入状況に関するアンケート」 IT利用は大きく広がり、「キャッシュレス決済」の導入率は55.2%

飲食店を訪れた際に、キャッシュレス決済やタブレット、スマホを使ったオーダーシステムなど、ITツールを目にすることがある。これらは、どの程度の店舗で導入されているのだろうか。飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」を運営する株式会社シンクロ・フードが、2018年12月〜2019年1月、同社のサービスを利用する飲食店経営者・運営者を対象に実施した「ITツールの導入状況に関するアンケート」から、探ってみよう。なお、回答数は279件となり、回答者のうち70.3%が1店舗のみの運営。場所は首都圏の割合が75.6%となっている。


本調査では、まず飲食店経営者がどんなことに感心があるのかを調べている。約6割が「リピーター作り」に興味ありと回答。他、上位に挙がった項目を見ると、従来の集客手段も活かしつつ、今の時代にあった集客ノウハウを求めていることが分かる。


※株式会社シンクロ・フード調べ


ここからが、本題だ。項目ごとにITサービスを導入しているか聞いている。結果は下の図だ。



※株式会社シンクロ・フード調べ


「キャッシュレス決済」については半数を超える55.2%が「導入している」、また16.8%が「導入を検討している」と回答。政府主導で進められているキャッシュレス化の動きによって、導入に前向きな店舗が増加しているものと考えられる。


既に導入しているITツールについて最も良かったものは、トップが「POSレジ」(20.8%)、次いで「集客メディア」(17.9%)であった。導入している店舗が多い「キャッシュレス決済」は、12.5%で3番目に多かった。



※株式会社シンクロ・フード調べ


以下、上位に挙がった各ツールやサービスに対し、回答者から寄せられたフリーコメントを抜粋して紹介する。


1位:POSレジ(20.8%)

  • 人件費一人分浮くと思います。(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
  • オーダーエントリーシステムとPOSレジは、注文を入れることによって会計計算まで行われていることが時間短縮になっており、各メニューの値段確認と計算をする手間が省けるし、計算ミスもなくなるのでよかった。(東京都/その他/1店舗)


2位:集客メディア(17.9%)

  • グルメサイトの集客で貸切りの予約がとれること。(東京都/専門料理/1店舗)
  • 場所柄、夜の集客がほとんど予約のみなので導入していなかったら今頃閉店していると思います。(東京都/カフェ/1店舗)


3位:キャッシュレス決済(12.5%)

  • 新規顧客が増えた、つり銭の用意が楽になる。(東京都/専門料理/1店舗)
  • 海外のお客様が多く、入店の際にカード等の決済は使用できるか?との問い合わせが多く、導入前は使用できないことで帰られることも多々ありましたが、導入後は集客が伸びました。(東京都/バー/1店舗)


4位:会計ソフト(9.7%)

  • 経理処理がとても楽である。同じことを手作業でやることは考えられない。(神奈川県/バー/1店舗)
  • 税理士さんへの支払いが安く済み、資金管理が素早く対応できる。(東京都/寿司/1店舗)


これらの回答結果からは、集客力の向上や人件費の削減、日々の業務効率化に直結するようなITツールが支持されている傾向を読み取れる。

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